三菱UFJ eスマート証券でクロス取引する方法|無期限信用と豊富な取扱銘柄を活用
この記事で分かること
- 三菱UFJ eスマート証券の一般信用取引の特徴と取扱銘柄数
- 無期限信用の使い方と活用シーン
- 信用取引手数料の体系
- SBI証券・楽天証券では在庫切れの銘柄を取得できる場合がある理由
- 旧社名(auカブコム証券・カブドットコム証券)との関係
- 実際の発注手順
三菱UFJ eスマート証券(旧:三菱UFJモルガン・スタンレーPB証券系のネット専業部門)は、業界内でも一般信用取引の取扱銘柄数が多いとされる証券会社のひとつです。クロス取引(つなぎ売り)を活用したい方、特にSBI証券や楽天証券で在庫が取れない銘柄を狙いたい方にとって、検討に値する選択肢です。
なお、手数料率・在庫状況・サービス内容は変更される場合があります。最新情報は必ず三菱UFJ eスマート証券の公式サイト(https://emarts.net)でご確認ください。
三菱UFJ eスマート証券について
旧社名との関係
三菱UFJ eスマート証券は、社名変更を繰り返してきた証券会社です。同一の法人・口座が引き継がれており、旧社名とは別会社ではありません。
| 時期 | 社名 |
|---|---|
| 〜2020年6月 | カブドットコム証券 |
| 2020年7月〜2023年3月 | auカブコム証券 |
| 2023年4月〜現在 | 三菱UFJ eスマート証券 |
auカブコム証券で口座を開設していた方は、自動的に三菱UFJ eスマート証券の口座として引き継がれています。「auカブコム証券」「カブドットコム証券」で検索してこのページにたどり着いた方も、現在の公式サイト(https://emarts.net)でサービスをご確認ください。
一般信用取扱銘柄数が多い点が特徴
約2,400銘柄超の一般信用
三菱UFJ eスマート証券の最大の特徴のひとつが、一般信用取引の取扱銘柄数の多さです。参考値として約2,400銘柄超の一般信用売りが可能とされています(時期・条件により変動)。
この数字はSBI証券・楽天証券と比較しても遜色ない、あるいはそれを上回る規模です。
「在庫切れ銘柄でも取れる場合がある」理由
SBI証券や楽天証券で一般信用在庫が0になっていても、三菱UFJ eスマート証券では在庫が残っている場合があります。理由は主に以下の通りです。
- 取扱銘柄・在庫の割り当てが各社で独立している:証券会社ごとに信用売りの原資(株の調達先)が異なるため、在庫状況は連動しません
- 利用者数の違い:SBI証券・楽天証券は口座数が多いため、人気銘柄の在庫が一斉に消化されやすい
- 銘柄カバレッジの違い:三菱UFJ eスマート証券が独自にカバーしている銘柄がある場合がある
複数の証券会社に口座を持つことで、1社で在庫切れになった際のバックアップとして活用できます。
無期限信用とは
無期限信用の仕組み
三菱UFJ eスマート証券では、無期限一般信用(返済期限なし)の取り扱いがあります(取扱銘柄・条件は変更される場合があります)。
無期限信用とは、その名の通り返済期限が設定されていない信用取引です。クロス取引においては、権利付最終日のかなり前(例:1〜2ヶ月前)から建玉しておく場合や、人気銘柄を早期確保したい場合に活用できます。
無期限信用をクロス取引で使う際の注意点
無期限信用は返済期限がない分、保有期間が長くなるほど貸株料コストが積み上がります。
例:株価5,000円・100株、貸株料率年率2%の場合
貸株料 = 500,000円 × 0.02 ÷ 365 × 日数
1ヶ月(30日)保有の場合:約822円
2ヶ月(60日)保有の場合:約1,644円
優待金額に対してコストが大きくなりすぎると、実質的な優待利回りが低下します。建玉前にコストシミュレーションを行ってください。
コスト計算の詳細については、クロス取引のコスト計算方法|貸株料・手数料を試算するをご参照ください。
手数料体系
信用取引手数料
三菱UFJ eスマート証券では、信用取引の売買手数料が無料(2026年5月時点の参考情報)とされています。ただし、手数料体系は変更される場合がありますので、最新情報は公式サイトでご確認ください。
貸株料
一般信用(無期限・有期限)それぞれの貸株料率は、公式サイトの「信用取引手数料・諸費用」ページで確認できます。貸株料率は銘柄によって異なる場合や、一律設定の場合があります。
現物取引手数料
クロス取引では、信用売りと合わせて現物買いも行います。現物取引の手数料も確認しておきましょう。ゼロコース等の手数料無料サービスを利用している場合は、現物買いの手数料がかからない場合があります。
ポイント:信用取引手数料が無料でも、貸株料と現物買いの手数料でコストが発生します。「手数料無料=タダで取引できる」ではありませんので、総コストで比較してください。
実際の発注手順
三菱UFJ eスマート証券でクロス取引を行う際の基本的な手順を説明します。
ステップ1:一般信用在庫の確認
- 三菱UFJ eスマート証券にログインします
- 「取引」メニューから「信用取引」→「新規注文」へ進みます
- 銘柄コードまたは銘柄名を入力し、一般信用(無期限または有期限)の在庫数を確認します
- 在庫数が表示されていれば売り注文が可能です
在庫状況は随時変動しますので、注文直前に改めて確認することをおすすめします。
ステップ2:信用売り(空売り)の発注
- 取引種別で「信用新規」→「一般(無期限)」または「一般(有期限)」を選択します
- 売り数量を入力します(例:100株)
- 注文方法を選択します
- 権利付最終日の引け(終値)で取得したい場合は「引成(後場引け成行)」が一般的です
- 注文内容を確認して発注します
ステップ3:現物買いの発注
- 取引種別で「現物買い」を選択します
- 同じ銘柄・同じ数量で注文します
- 信用売りと同じ注文方法(引成等)で発注します
- 注文内容を確認して発注します
ポイント:信用売りと現物買いは必ず同じタイミング・同じ注文方法で行い、価格差が生じないようにします。別々のタイミングで発注すると、価格差が損益に影響する場合があります。
ステップ4:権利落ち日以降に現渡し
権利付最終日の翌営業日(権利落ち日)以降に現渡し(現物株で信用売りを返済する手法)を行います。
- 「信用返済」→「現渡し」を選択します
- 返済する建玉と現物株を選択して注文します
- 手続き完了後、コスト(貸株料・手数料)が確定します
現渡しの詳細については、クロス取引の手順を徹底解説|発注から現渡しまでをご参照ください。
SBI証券・楽天証券・auカブコム証券との比較
4社の主な違い(参考)
| 証券会社 | 一般信用取扱銘柄数 | 信用売り手数料 | 無期限信用 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| SBI証券 | 約3,000銘柄超(参考) | プランにより無料あり | あり | 業界最大規模の口座数・在庫数 |
| 楽天証券 | 約2,500銘柄超(参考) | プランにより無料あり | あり | アプリ操作性が高い |
| 三菱UFJ eスマート証券 | 約2,400銘柄超(参考) | 無料(参考) | あり | SBI・楽天で在庫切れ銘柄でも取れる場合がある |
| 三菱UFJ eスマート証券(旧auカブコム証券) | 約2,400銘柄超 | 無期限あり | あり | 本記事の対象 |
※上記はすべて参考値です。最新情報は各社公式サイトでご確認ください。
旧社名(auカブコム証券)との関係
三菱UFJ eスマート証券はauカブコム証券の社名変更後の名称です。別会社ではなく同一法人です。auカブコム証券時代の口座・取引履歴はそのまま引き継がれています。旧社名で検索してたどり着いた方は、現在の三菱UFJ eスマート証券のサービスとしてご利用いただけます。
使い分けの考え方
三菱UFJ eスマート証券は、SBI証券・楽天証券と並んで「メイン口座の候補」として検討できる水準の取扱銘柄数を持っています。SBI・楽天で在庫が取れなかった場合の第3の選択肢として口座を持っておくのも有効です。
複数の証券会社口座を持つことのメリットについては、クロス取引のメリット・デメリットまとめもご参照ください。
注意点とリスク
在庫状況は随時変動する
人気銘柄の権利月前後は、どの証券会社でも在庫が急速に減少します。「在庫あり」の情報を見て発注しようとした直後に0になることもあります。なるべく余裕を持ったスケジュールで取引を計画してください。
無期限信用は長期保有でコストが増大する
無期限信用を長期間保有すると、貸株料が積み上がります。特に株価が高い銘柄では、1ヶ月〜2ヶ月の保有で優待金額に匹敵するコストになる場合もあります。
リスクと注意事項
- 逆日歩リスク:一般信用取引の場合、原則として逆日歩は発生しません。ただし、取引条件の変更による予期しないコストには注意が必要です
- 配当落調整金:信用売り保有中に配当権利日をまたぐと、買い方へ配当落調整金を支払う義務が生じます。高配当銘柄ではクロスコストが大幅に増加する可能性があります
- 約定不成立・在庫切れ:注文を入れても在庫不足や価格帯の問題から約定しない場合があります
- 最低取引株数の制約:銘柄ごとに最低取引単位(通常100株)が定められており、必要資金は株価×100株以上が目安です
逆日歩については逆日歩とは?発生条件と回避方法を分かりやすく解説をご参照ください。
免責事項
本記事は情報提供を目的としており、特定の証券会社や投資を推奨するものではありません。投資にはリスクが伴います。実際の取引前には最新の公式情報をご確認の上、ご自身の判断と責任で行ってください。記載の数値・サービス内容は参考値であり、変更される場合があります。
クロス取引の基本については、クロス取引(つなぎ売り)とは?仕組みを初心者向けに解説をご参照ください。

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