上新電機(8173・ジョーシン)の2026年9月株主優待をクロス取引で取得した場合のコストを試算しました。
結論として、SBI証券のゼロ革命と一般信用(短期)を組み合わせれば、100株あたり実質コスト約54円前後で、ジョーシン・ヤマダデンキ等の競合に劣らない実用度の高い10,000円分(200円割引券50枚)の優待を取得できる計算です。
9月権利は株数不問で一律50枚支給という珍しい設計が特徴です。100株が最も優待利回りの効率がよく、必要資金が約26万円と比較的手軽な点もクロス取引向きと言えます。ただし、配当落調整金が約5,000円と大きい点は事前にしっかり把握しておく必要があります。
この記事の結論
- 上新電機(8173) の9月優待は 200円割引券50枚(10,000円分) — 保有株数にかかわらず一律
- クロス取引コストの目安: 約54円(SBI証券ゼロ革命・一般信用短期5日保有・100株の場合)
- 必要資金(100株): 約262,400円(株価2,624円基準・2026年5月21日時点)
- 配当落調整金が約5,000円発生する点に注意(中間配当50円×100株)
- 在庫の傾向: 知名度は家電量販中堅クラス。権利付最終日10日前頃から在庫が減少する傾向
- 権利付最終日: 2026年9月28日(月)
上新電機の株主優待内容
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 証券コード | 8173 |
| 上場市場 | 東証プライム |
| 社名(通称) | 上新電機(ジョーシン) |
| 権利確定月 | 3月末・9月末(年2回) |
| 最低株数 | 100株 |
| 優待内容(9月権利) | 200円割引券×50枚(10,000円分)・株数不問で一律 |
| 利用条件 | 1回2,000円以上のお買い上げにつき1枚利用可 |
| 有効期限 | 権利確定日の翌年3月末頃まで(詳細は公式IRで確認) |
| 継続保有条件(9月権利) | なし |
| 必要資金(100株) | 約262,400円(株価2,624円基準) |
「株数不問・一律設計」の特徴
上新電機の9月優待でとくに注目すべきは、保有株数にかかわらず50枚(10,000円分)が一律支給される点です。
一般的な株主優待は「100株→3,000円相当、500株→5,000円相当」のように保有株数に比例する設計が多い中、上新電機は100株でも1,000株でも同額の優待が受け取れます。
これはクロス取引の観点から見ると大きなメリットです。最低単位の100株を保有するだけで、多額の必要資金をかけずに上限の優待を取得できるためです。
ただし、この「一律設計」はコスト計算でも重要な意味を持ちます。株数を増やしても優待額は変わらないため、100株1セット取引を基本として考えるのが合理的です。
優待券の利用条件を確認する
200円割引券は「2,000円以上の商品1点につき1枚使用可」という利用制限があります。
- 2,000円未満の商品には使えない
- 1回の買い物で複数枚同時使用が可能(1点あたりの購入金額が2,000円以上であれば)
- 利用可能店舗: ジョーシン直営店舗(一部除外あり)
家電の購入は単価が高いケースが多く、1点あたり2,000円以上というハードルはさほど高くはありません。ただし、消耗品の小口買いには使いにくい仕様である点は認識しておきましょう。有効期限内に消化できる見込みがあるかどうかを購入前に検討することをおすすめします。
3月権利との違い
| 項目 | 3月権利 | 9月権利 |
|---|---|---|
| 優待内容 | 200円割引券×25枚(5,000円分) | 200円割引券×50枚(10,000円分) |
| 継続保有条件 | あり(1年以上・同一株主番号) | なし |
| 配当 | 期末配当50円(100株で5,000円) | 中間配当50円(100株で5,000円) |
9月権利は3月権利より優待額が大きく(10,000円 vs 5,000円)、継続保有条件もないため、クロス取引での取得効率は9月権利のほうが高くなります。
クロス取引のコスト計算(2026年9月権利)
証券会社・株価・保有日数を入力すると貸株料・手数料の合計コストを自動計算できます。
■ 必要資金(売買資金の目安)
■ クロス取引コスト(貸株料+手数料)
| 証券会社 | |
|---|---|
| 株価(円) | |
| 株数 | |
| 保有日数(日) | |
| 実質コスト | --- |
端株(1株)を購入できる証券口座
継続保有で株主番号を維持するために、本人名義で端株を購入できる口座が必要です。
- SBI証券(S株) (売買手数料0円・スプレッドなし・本人名義・NISA対応) →
- マネックス証券(ワン株) (買付無料・売却0.55%・本人名義・NISA対応) →
- 楽天証券(かぶミニ®) (寄付取引は売買無料・本人名義・NISA対応) →
- moomoo証券(ひと株) (買付無料・本人名義・NISA対応・報酬2,400円) →
- 三菱UFJ eスマート証券(プチ株) (売買0.55%(最低55円)・本人名義・NISA対応) →
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主要証券会社での貸株料目安(100株・2026年5月21日時点の株価2,624円基準)
| 証券会社 | 取引種別 | 保有日数目安 | 貸株料目安 | 現物手数料 |
|---|---|---|---|---|
| SBI証券(ゼロ革命) | 一般信用・短期 | 5日 | 約54円 | 0円 |
| 楽天証券(ゼロコース) | 一般信用・短期 | 5日 | 約50円 | 0円 |
| 三菱UFJ eスマート証券 | 一般信用・長期(無期限) | 30日 | 約521円 | 0円(SOR利用) |
| SMBC日興証券(ダイレクトコース) | 一般信用 | 5日 | 別途計算 | 137円(10万円) |
| 松井証券(ボックスレート) | 一般信用 | 5日 | 別途計算 | 0円(1日50万円以下) |
※貸株料は年率×株価×株数÷365×保有日数で計算。実際の料率は各証券会社の公式サイトでご確認ください。
※三菱UFJ eスマート証券の一般信用貸株料率は年1.10%。
上記の目安から、短期5日保有であれば実質コストは50〜60円程度に収まることが多く、優待価値10,000円に対して非常に低いコスト負担と言えます。
ただし、別途発生する配当落調整金(約5,000円) を合わせた「実質取得コスト」を必ず確認してください。詳しくは後述の注意点セクションで解説します。
クロス取引の基本的なコスト計算の考え方についてはクロス取引のコスト計算方法を徹底解説をご参照ください。
権利付最終日・権利確定スケジュール(2026年9月)
| 日付 | イベント |
|---|---|
| 2026年9月28日(月) | 権利付最終日(この日の終値時点で保有している必要あり) |
| 2026年9月29日(火) | 権利落ち日 |
| 2026年9月30日(水) | 権利確定日 |
クロス取引では、権利付最終日の大引け(午後3時30分)時点で現物株と信用売りのポジションが揃っていれば優待取得の権利が発生します。翌日の権利落ち日に現渡しで決済するのが一般的な手順です。
権利付最終日が月曜日の場合、前週木曜〜金曜で在庫が一気に消化される傾向があります。直前の週末をまたいだタイミングで在庫が残っていないケースもあるため、早めの確保を意識することをおすすめします。
クロス取引の具体的な手順についてはクロス取引の手順・やり方をステップで解説をご参照ください。
一般信用在庫の取りやすさ
上新電機(8173)は、優待利回りが高いわりに必要資金が約26万円と比較的小さいため、個人投資家の人気が集まりやすい銘柄です。過去の傾向を踏まえると、権利付最終日の2週間前頃から在庫が減少し始めることが多いとされています。
- SBI証券: 一般信用(短期)在庫の補充は夜間に行われることが多い。売建可能枚数の変動をこまめに確認
- 楽天証券: 一般信用(短期)で取り扱いあり。在庫が残りにくくなるタイミングは権利付最終日10日前前後
- 三菱UFJ eスマート証券(旧auカブコム証券): 一般信用(無期限)が使えるため、30日以上前から余裕を持って建てることも選択肢のひとつ
どの証券会社でも在庫状況は日々変動します。「在庫があれば翌日に取る」という後回し姿勢ではなく、在庫を確認したタイミングで即建てる行動が取得率を上げるコツです。
※在庫状況は各証券会社のウェブサイトおよびアプリでご確認ください。本記事では特定の在庫数を保証するものではありません。
注意点・リスク
1. 配当落調整金が約5,000円と大きい
上新電機は2026年3月期に年間配当100円(中間50円) を実施しています。クロス取引では現物株の配当受取権を信用売りポジションで相殺するため、信用売り側に配当落調整金(約5,000円) が発生します。
配当落調整金は源泉徴収の扱いや確定申告での取り扱いが貸株料と異なる場合があります。
- 特定口座(源泉徴収あり) の場合: 配当落調整金は「雑所得」として処理されることが多い
- クロスの実質コスト = 貸株料(約54円)+配当落調整金(約5,000円) = 約5,054円
- 優待価値10,000円から実質コストを差し引いた「実質受取額」は約4,946円
配当落調整金の税務上の扱いについては配当落調整金とは?クロス取引への影響と税金面の注意点を参照してください。
2. 利用制限「2,000円以上購入1点につき1枚」
割引券の利用には「1点あたり2,000円以上のお買い上げ」が条件です。2,000円未満の商品には一切使用できません。
電池・電球・ケーブルなど小物消耗品をメインで購入する場合、50枚を有効期限内に消化するのが難しいケースもあります。ご自身の購買パターンと照らし合わせて、優待の消化見込みを確認してから取得を検討することをおすすめします。
3. 逆日歩リスク
一般信用取引を使う限り、逆日歩は原則発生しません。ただし、一般信用の在庫が完全になくなった後に制度信用で売建てた場合は逆日歩が発生するリスクがあります。
上新電機のような人気銘柄では制度信用に需給が集中することがあり、権利付最終日近辺で高額の逆日歩が発生した過去事例もあります。制度信用での取引は避けることを強くおすすめします。
4. 約定不成立・片約定リスク
クロス取引では現物買いと信用売りを同時に注文します。市場の値動きによっては、どちらか一方のみが約定する「片約定」が起きることがあります。片約定が発生した場合は追加の対応(決済・再注文)が必要です。寄り付きでの同時注文など、約定確率を高める注文方法を事前に確認しておきましょう。
5. NISA口座は利用不可
クロス取引に必要な信用売りはNISA口座では対応していません。特定口座または一般口座で実行してください。
まとめ
上新電機(8173)の9月優待は、100株保有で10,000円分の割引券(50枚)が一律取得できる、コストパフォーマンスの高い銘柄です。
- 貸株料コストは短期5日で約54円と非常に小さい
- 必要資金は約262,400円(100株・株価2,624円基準)と26万円台で手軽
- 一方で配当落調整金が約5,000円発生するため、実質取得コストは約5,054円となる点を忘れずに
- 優待券の「2,000円以上1点購入ごとに1枚」という利用制限を把握した上で、消化見込みがあるか事前に検討する
- 権利付最終日は2026年9月28日(月)、前週末に在庫が一気に消化される傾向があるため早めの対応を
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【出典・参考】
– 上新電機 株主優待ページ(公式IR): https://www.joshin.co.jp/ja/ir/stock/benefits.html
– 本記事の情報は2026-05-23時点のものです。最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。
投資判断は読者自身の責任で行ってください。本記事は特定の銘柄の購入を推奨するものではありません。

