クロス取引におすすめの証券会社6社を徹底比較・選び方【2026年最新】

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クロス取引におすすめの証券会社6社を徹底比較・選び方【2026年最新】

クロス取引(つなぎ売り)は、現物株の買いと信用売りを同時に建てることで株価変動リスクを打ち消し、実質コスト(主に貸株料)だけを払って株主優待を取得する手法です。詳しい仕組みはクロス取引とは?株主優待を低コストで取得する仕組みを初心者向けに解説をご参照ください。

この手法ではどの証券会社を使うかによって、コストと取れる銘柄の数が大きく変わります。本記事では主要6社の特徴を整理し、それぞれの使い方を解説します。この記事を読むと、以下の点が分かります。

  • クロス取引(つなぎ売り)に使える証券会社の選び方
  • 貸株料率・売買手数料・在庫量の観点での6社比較
  • 口座の組み合わせ方と実践的な使い分けの考え方
  • 各社の手数料コースと注意点

目次

クロス取引に証券会社選びが重要な理由

クロス取引のコストは主に以下の3つで決まります。

  1. 貸株料(かしかぶりょう): 信用売りを保有している期間に発生する費用。年率×株価×株数÷365×保有日数で計算します
  2. 現物株の売買手数料: 現物買い・信用売りの約定時にそれぞれかかる手数料
  3. 現渡し(げんわたし)手数料: 権利落ち日以降に現物株を引き渡して信用売りを返済するときの手数料

このうち最も比重が大きいのは貸株料です。保有日数が長くなるほどコストが積み上がるため、貸株料率の低い証券会社を選ぶことが基本戦略になります。

一方で、貸株料率が低くても在庫がなければ注文を入れられません。人気銘柄では権利付最終日の数日前に在庫が枯渇するケースもあります。そのため「貸株料の安さ」と「在庫量・在庫補充のタイミング」をセットで考える必要があります。

コスト計算の具体的な方法はクロス取引のコスト計算方法|貸株料・手数料・配当落調整金を試算するを参考にしてください。


比較する6社の概要

本記事では以下の6社を比較します。いずれも一般信用取引の売り建てに対応しており、クロス取引で実績の多い証券会社です。

証券会社 特徴の一言
SBI証券 在庫量が業界最多クラス。クロス取引の基本口座として最初に開設される方が多い
楽天証券 無期限一般信用の貸株料が低め。楽天ポイント連携が強み
GMOクリック証券 無期限一般信用の貸株料が最安水準。サブ口座として有効
松井証券 独自のクロス注文機能で操作が簡便。1日の約定代金合計で手数料が決まるボックスレート
三菱UFJ eスマート証券 長期信用(最長1年超)が使える唯一の選択肢。早めの在庫確保が可能
SMBC日興証券 信用取引手数料が0円。在庫銘柄数は大手ネット証券には及ばない

【比較表】貸株料・手数料・特徴の一覧

証券会社 手数料コース 一般信用貸株料(売方) 現物手数料 現渡し手数料 在庫量の目安
SBI証券 ゼロ革命(条件付き無料) 短期3.9%/年 0円※ 0円 最多クラス
楽天証券 ゼロコース(条件付き無料) 短期3.90%・無期限1.10%/年 0円※ 0円 多い
GMOクリック証券 インターネット取引(無料) 短期3.85%・無期限0.80%/年 0円 0円 中程度
松井証券 ボックスレート(50万円以下無料) 無期限2.0%/年・短期は銘柄依存 0円(50万円以下) 0円 中程度
三菱UFJ eスマート証券 SOR利用で無料 長期1.50%/年(〜2026年5月31日)→1.10%/年(2026年6月1日〜) 0円※ 0円 中程度
SMBC日興証券 ダイレクトコース 一般信用(売方)年率1.90%(制度信用は1.15%)※適用条件あり。最新情報はSMBC日興証券公式サイトでご確認ください。 137円(10万円)等 0円 やや少ない

※SBI証券はゼロ革命(インターネットコース・電子交付設定が条件)で無料。楽天証券はゼロコース(SOR利用同意が条件)で無料。三菱UFJ eスマート証券はSOR利用で無料(2026年5月18日〜)。

上記の数値は2026年5月時点の公式サイト情報をもとに作成しています。最新情報は各社の公式サイトでご確認ください。

実際の銘柄・株価・権利確定日を入力して、各証券会社のコストをリアルタイムで比較できます。


各社の詳細解説

SBI証券|在庫最多クラス・クロス取引の基本口座

特徴

SBI証券は国内最大規模の口座数を持つネット証券で、一般信用売り建て可能銘柄数・在庫数ともに業界最多クラスです。クロス取引を始める際に最初に開設する口座として多くの個人投資家に選ばれています。

手数料

現物取引・信用取引ともに「ゼロ革命」が適用されると手数料0円です。ゼロ革命の条件は「インターネットコースでの取引」かつ「交付書面の電子交付設定」です。SOR(スマートオーダールーティング)の利用有無は条件に含まれませんが、電子交付の設定を忘れると手数料が発生するので注意が必要です。

貸株料

一般信用取引の短期売りの貸株料率は年率3.9%です(2026年5月時点)。在庫補充は夜間(19:00頃)に行われることが多く、補充直後に多くの投資家が注文を入れるため、人気銘柄では補充後すぐに在庫がなくなる傾向があります。

向いている使い方

在庫量が多いため、幅広い銘柄をカバーしたい場合のメイン口座として適しています。短期信用の期日は15営業日(約3週間)です。詳しい使い方はSBI証券のクロス取引入門|一般信用の手順と在庫確認【2026年】を参照してください。


楽天証券|無期限1.10%と楽天ポイント連携

特徴

楽天証券は一般信用取引の「無期限」タイプで貸株料率1.10%/年という低コストが強みです。短期(3.90%/年)と無期限(1.10%/年)の2種類があり、長期保有が前提になる場合は無期限で建てることでコストを抑えられます(出典: 楽天証券公式「信用取引 手数料/金利/貸株料」ページ)。

手数料

「ゼロコース」を選択し、SOR(スマートオーダールーティング)の利用に同意すると現物・信用ともに売買手数料が0円になります。口座開設時にゼロコースを選択するか、既存口座であればコース変更が必要です。

貸株料

短期3.90%/年・無期限1.10%/年(2026年5月、公式サイト確認済み)。無期限の貸株料が低いため、権利付最終日の2〜3週間前から在庫を確保した場合でもコストを抑えやすいのが特徴です。

向いている使い方

楽天銀行との連携(マネーブリッジ)や楽天ポイント投資とあわせて口座を使いたい方に向いています。無期限一般信用の在庫補充は日中に行われることが多く、SBI証券と補充タイミングが異なるため、2口座並行で使うことで在庫確保のチャンスが増えます。


GMOクリック証券|無期限0.80%が業界最安水準

特徴

GMOクリック証券は無期限一般信用の貸株料0.80%/年が最大の特徴です(短期は3.85%/年)(2026年5月23日、公式確認済み)。現物・信用ともにインターネット取引の売買手数料は0円です。

貸株料

無期限0.80%/年は主要ネット証券の中で最安水準です。たとえば株価2,000円の銘柄を100株(20万円分)を5日間建てた場合、GMOクリック証券の無期限で計算すると:

20万円 × 0.80% ÷ 365 × 5日 ≒ 約22円

同条件でSBI証券の短期(3.9%)なら約107円、楽天証券の無期限(1.10%)なら約30円です。

在庫量

SBI証券・楽天証券に比べると在庫数は少ない傾向がありますが、他社にない在庫がある場合もあります。サブ口座として複数口座のひとつに加えると、在庫の取り逃しを防ぐ効果があります。

向いている使い方

長期間(2〜3週間以上)建てる可能性がある銘柄や、コスト削減を徹底したい場合のサブ口座として最適です。


松井証券|ボックスレートとクロス注文機能の使いやすさ

特徴

松井証券はクロス取引(現物買い+信用売り)を1画面で同時発注できる「クロス注文」機能を提供しています。手間が半分になるため操作が簡便です。

手数料(ボックスレート)

松井証券の手数料は「ボックスレート」と呼ばれる1日単位の約定代金合計で決まる体系です。1日の約定代金合計が50万円以下なら現物・信用ともに手数料0円、50万円を超えると100万円ごとに1,100円が加算される仕組みです(公式FAQ確認済み)。50万円以下の取引であれば実質0円で取引できます。

貸株料

無期限信用取引の貸株料は年率2.0%(公式FAQ確認済み)。短期信用取引は銘柄ごとに貸株料が設定されており、売建可能銘柄一覧画面で確認する形になっています。

向いている使い方

1回の取引金額が50万円以下に収まる範囲でのクロス取引に向いています。クロス注文機能により操作が簡単なため、クロス取引を始めたばかりの方にも使いやすい口座です。


三菱UFJ eスマート証券|長期信用で1ヶ月前から仕込める

特徴

三菱UFJ eスマート証券(MUFGグループ)の最大の特徴は「一般信用取引(長期)」が使える点です。返済期限が最長1年(建玉から約1年)と長く、権利付最終日の1ヶ月以上前から在庫を確保することができます。他の証券会社では通常2〜4週間前が在庫確保の上限ですが、この証券会社ならより早期のポジション取りが可能です。

手数料

2026年5月18日より、SOR注文を選択することで国内株式の現物・信用取引手数料が0円になりました。それ以前は手数料が発生していたため、制度が変わったタイミングで利便性が大きく向上しています。

貸株料

長期信用の貸株料は年率1.10%(2026年6月1日〜。〜2026年5月31日は年率1.50%)。1ヶ月を超えると建玉1株あたり11銭の事務管理費が別途発生します(最低110円/上限1,100円)(出典: kabu.com公式「信用取引手数料・諸費用」ページ)。

向いている使い方

人気銘柄で権利付最終日直前に在庫が枯渇する場合、早期に在庫確保できる点が大きなメリットです。ただし事務管理費が発生するため、建玉期間が長くなるほどコスト計算は丁寧に行う必要があります。


SMBC日興証券|信用取引手数料0円・買収後の動向に注目

特徴

日興イージートレード(ダイレクトコース)では、信用取引の委託手数料が0円です。一般信用売りに対応しており、クロス取引での優待取得が可能です。

手数料

ダイレクトコースでの信用取引手数料は0円。現物取引は約定代金に応じた手数料が発生します(例: 10万円取引→137円、100万円→880円程度。最新値は公式サイトでご確認ください)。信用売りを現物株で返済する現渡しの手数料は0円です。

貸株料

日興イージートレード(ダイレクトコース)の一般信用(売方)年率1.90%(制度信用は1.15%)(2026年5月、スクリーンショット確認済み)。※適用条件あり。最新情報はSMBC日興証券公式サイトでご確認ください。

在庫量

SBI証券・楽天証券と比べると在庫数は少ない傾向があります。主要な優待銘柄には対応していますが、小型・中型銘柄では在庫がない場合もあります。

向いている使い方

他社で在庫が取れなかった銘柄を探す際のサブ口座として、または在庫より貸株料の低さを優先したい場合に補完的に利用する形が中心です。


証券会社の選び方・おすすめの組み合わせ

まずメイン1口座を決める

クロス取引を始める場合、在庫量とコストのバランスが取れたSBI証券か楽天証券をメイン口座にすることを検討してください。

  • SBI証券: 在庫数が多く、幅広い銘柄に対応。まず在庫を確認してから発注できる
  • 楽天証券: 無期限貸株料1.10%が低く、長めに建てる場合のコストが抑えやすい

どちらか一方で始め、操作に慣れてきたら以下のサブ口座を追加する流れが現実的です。

サブ口座の追加で取れる銘柄を増やす

1口座だけでは在庫がなく取れない銘柄が出てきます。2〜3口座を持つことで選択肢が広がります。

実践的な組み合わせ例

優先事項 推奨組み合わせ
在庫量を最大化したい SBI証券(メイン)+楽天証券(サブ)
コストを最小化したい 楽天証券(メイン)+GMOクリック証券(サブ)
早期確保を重視したい 三菱UFJ eスマート証券(早期建て)+SBI証券(直前補完)
操作のしやすさを重視 松井証券(クロス注文機能でシンプル操作)

一般信用と制度信用の使い分け

クロス取引では原則として一般信用取引を使います。制度信用取引には「逆日歩(ぎゃくひぶ)」が発生するリスクがあり、コストが予測できません。一般信用と制度信用の詳しい違いは一般信用と制度信用の違い|クロス取引で使うべきはどっち?を参照してください。


リスクと注意点

クロス取引を行う際には、以下の点に注意が必要です。

逆日歩(ぎゃくひぶ)リスク

制度信用取引を使った場合のみ発生するコストです。市場の需給によって金額が決まり、優待価値を上回る逆日歩が発生することもあります。一般信用取引を利用すれば原則として逆日歩は発生しませんが、一般信用であることを注文時に必ず確認してください。

配当落調整金

配当のある銘柄をクロス取引する際は、信用売り側で「配当落調整金」として配当相当額が徴収されます。一方で現物株側では配当を受け取れますが、税率の違いにより手取り額がわずかに異なる場合があります。

約定不成立(片約定)

現物買いと信用売りを別々に発注した場合、一方だけが成立する(片約定)ケースがあります。特に出来高が少ない銘柄では注意が必要です。成立状況を確認してから現渡し手続きに進んでください。

NISA口座は使えない

クロス取引に使う信用取引は、NISA口座(成長投資枠・つみたて投資枠)では利用できません。特定口座または一般口座で行ってください。

最低取引株数の制約

一般信用売りは単元株(通常100株)単位での発注が基本です。優待の受け取りに必要な最低株数が100株の場合は100株、200株・300株のティアがある場合はその株数分を売り建てる必要があります。クロス対象銘柄の最低株数と優待条件は、公式IRページで事前に確認してください。

在庫枯渇と建てるタイミング

人気の優待銘柄では権利付最終日の数日前(場合によっては2〜3週間前)に在庫がなくなります。在庫が残っているタイミングで早めに建てるか、複数口座で確認することを検討してください。在庫状況は日々変動するため、直近の状況は各証券会社のサイトでご確認ください。


まとめ

クロス取引に使う証券会社を選ぶ際の基本的な考え方は以下の通りです。

  • 貸株料率: 無期限では楽天証券1.10%・GMOクリック証券0.80%が低コスト
  • 在庫量: SBI証券が最多クラス。複数口座で補完するのが現実的
  • 早期建て: 三菱UFJ eスマート証券の長期信用(最長1年)が唯一の選択肢
  • 操作の手軽さ: 松井証券のクロス注文機能が便利
  • 手数料コース: 各社とも条件を満たすと現物・信用の売買手数料が0円になる

まずはSBI証券か楽天証券で1口座を開設し、取引に慣れてからサブ口座を追加する流れが取り組みやすいです。口座開設自体は無料で、維持費もかかりません。

端株(1株)を活用した継続保有戦略については端株戦略とは?継続保有条件のある銘柄でクロス取引する方法を解説も参考にしてください。


関連記事


【出典・参考】
– 楽天証券「信用取引 手数料/金利/貸株料」: https://www.rakuten-sec.co.jp/web/domestic/margin/commission.html
– 三菱UFJ eスマート証券「信用取引手数料・諸費用」: https://kabu.com/item/shinyo/cost.html
– 三菱UFJ eスマート証券「国内株式取引手数料無料化等のお知らせ」: https://kabu.com/company/pressrelease/20260408_1.html
– 松井証券「信用取引の金利・諸経費」: https://support.matsui.co.jp/faq/show/1844?site_domain=faq
– SMBC日興証券「日興イージートレード信用取引」: https://www.smbcnikko.co.jp/products/stock/margin/online/index.html
– SBI証券「一般信用取引サービス」: https://www.sbisec.co.jp/ETGate/WPLETmgR001Control?OutSide=on&getFlg=on&burl=search_domestic&cat1=domestic&cat2=margin&dir=margin&file=domestic_margin_02.html
– 本記事の情報は2026年5月29日時点のものです。最新情報は必ず各証券会社の公式サイトでご確認ください。

投資判断は読者自身の責任で行ってください。本記事は特定の銘柄の購入を推奨するものではありません。

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