SMBC日興証券でクロス取引|手順とコストを解説【2026年】

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SMBC日興証券でクロス取引|手順とコストを解説【2026年】

SMBC日興証券は国内大手証券会社のひとつで、店舗での対面サービスが中心のイメージを持つ方も多いかと思います。しかしネット取引専用の「ダイレクトコース」を利用すると、信用取引手数料0円でクロス取引(つなぎ売り)を実行できます。本記事では、ダイレクトコースにおけるクロス取引の手順と費用を解説します。

手数料率・サービス内容は変更される場合があります。最新情報は必ずSMBC日興証券の公式サイト(https://www.smbcnikko.co.jp/)でご確認ください。


目次

SMBC日興証券でクロス取引を選ぶ理由

SMBC日興証券のダイレクトコース(インターネット取引)では、信用取引手数料(買付・返済)が0円です。クロス取引で発生するコストの大部分は貸株料になりますが、売買手数料コストが0円に抑えられるため、他の手数料体系を持つ証券会社と比較してコスト計算が分かりやすくなっています。

ただし現物取引には手数料がかかります(後述)。クロス取引では「現物買い + 一般信用売り」を同時に建てるため、現物買付の手数料が発生する点に注意が必要です。

SMBC日興証券のクロス取引における特徴(2026年4月時点)

項目 内容
コース名 ダイレクトコース(ネット取引専用)
信用取引手数料 0円(買付・返済とも)
現渡し手数料 0円
一般信用売方の貸株料 年率1.90%
制度信用売方の貸株料 年率1.15%
現物手数料 10万円: 137円 / 20万円: 198円 / 50万円: 440円 / 100万円: 880円

(出典:SMBC日興証券 日興イージートレード信用取引手数料ページ・ダイレクトコースページ、2026年4月時点。最新情報は公式サイトでご確認ください。)

クロス取引では逆日歩のリスクを避けるために一般信用売りを使うのが基本です。一般信用売方の貸株料年率1.90%は、業界内での水準をご確認のうえ他社と比較してご利用ください。


事前準備:ダイレクトコースへの設定

SMBC日興証券でクロス取引を行うには、以下の2ステップを事前に完了させておく必要があります。

ステップ1:ダイレクトコースへの変更

SMBC日興証券の口座には「総合コース」と「ダイレクトコース」があります。

  • 総合コース:対面・電話での注文が中心。現物手数料の体系がダイレクトコースと異なります
  • ダイレクトコース:ネット専用。信用取引手数料0円。クロス取引はこちらを利用

すでに総合コースで口座を持っている場合は、コース変更の申請が必要です。手続きの詳細はSMBC日興証券の公式サイトまたはコールセンターにご確認ください。

ステップ2:信用取引口座の開設

現物取引口座(株式取引口座)の開設後、別途「信用取引口座」の申請が必要です。

  • 申請はネット上から可能
  • 審査に数営業日かかるのが一般的です
  • 審査基準(投資経験・資産等)があり、必ず開設できるわけではありません

信用取引口座の開設前にクロス取引の実行はできません。権利付最終日に間に合うよう、余裕を持って2〜3週間前までに開設手続きを済ませることを推奨します。


一般信用在庫の確認方法

クロス取引では、一般信用売りの在庫(売り建て可能な株数)があることが前提条件です。在庫がゼロの銘柄は一般信用クロスを実行できません。

在庫確認の手順

  1. SMBC日興証券にログイン
  2. 「株式」メニューから「信用取引」を選択
  3. 銘柄コードまたは名称で銘柄を検索
  4. 「一般信用売建」の在庫数を確認

在庫状況は日々変動します。人気銘柄は権利付最終日の数週間前から在庫が減少し始めるため、こまめな確認が必要です。

在庫の特徴と他社との比較

SMBC日興証券の一般信用在庫は、SBI証券・楽天証券・三菱UFJ eスマート証券と比較すると、取扱銘柄数が限られる傾向があります。一般信用売方の貸株料は年率1.90%です。他社との比較については各社の公式サイトでご確認ください。

クロス取引を複数の銘柄で運用したい場合は、複数の証券会社に口座を持ち、在庫を補完しあう運用が効果的です。SBI証券の在庫確認・発注手順についてはSBI証券でのクロス取引の手順と在庫確保のコツもあわせてご参照ください。


注文の手順

在庫を確認したら、現物買いと一般信用売りを同日中に約定させます。

発注のポイント

クロス取引では、現物買いと信用売りの「両建て」が成立することが大前提です。片方だけ約定してしまう「片約定」のリスクがあるため、発注方法に注意が必要です。

推奨される発注の流れ:

  1. 一般信用売りを先に発注(在庫を確保するため)
  2. 売りが約定したことを確認
  3. 同数量の現物買いを発注

成行注文は約定しやすいですが、株価が大きく動いた場合のコストが読みにくくなります。指値注文では、価格がズレると片方だけ約定するリスクがあります。寄り付き前に現物・信用の両方を成行で発注し、同値での約定を狙う方法も一般的に使われています。

発注時に確認すること

  • 注文種別:「一般信用(売建)」であることを確認(制度信用と間違えない)
  • 株数:現物買いと信用売りが同数であることを確認
  • 注文有効期限:当日中に約定させること

現渡しの手順

権利付最終日の約定後、権利落ち日(または翌営業日)に現渡しを行います。

現渡し(げんわたし)とは

現渡しとは、保有している現物株を信用売り建玉の決済に充当する手続きです。市場で売り戻すのではなく、保有している現物株をそのまま渡すため、価格変動リスクなしで決済できます

SMBC日興証券では現渡し手数料が0円です(出典:ダイレクトコースページ、2026年4月時点)。

現渡しの手順

  1. 権利落ち日(または翌営業日)にSMBC日興証券にログイン
  2. 「信用取引」→「返済注文」または「現渡注文」を選択
  3. 対象の売り建玉を選択し、「現渡し」を指定
  4. 内容を確認して発注

具体的なメニュー名称・受付時間はサービス変更で変わる可能性があります。実際の手順は公式サイトのヘルプまたはカスタマーサポートでご確認ください。


貸株料・手数料のコスト計算

クロス取引にかかるコストの内訳

SMBC日興証券のダイレクトコースでクロス取引を行う場合、コストは以下の3要素で構成されます。

コスト項目 金額・計算方法
一般信用の貸株料 株価 × 株数 × 年率1.90% ÷ 365 × 保有日数
現物買付手数料 約定金額に応じた手数料(10万円: 137円 / 20万円: 198円 / 50万円: 440円 / 100万円: 880円)
信用取引手数料(買付・返済) 0円(ダイレクトコース)
現渡し手数料 0円

現物手数料の全体像

約定金額 手数料(税込)
10万円 137円
20万円 198円
30万円 275円
50万円 440円
100万円 880円

(出典:SMBC日興証券ダイレクトコースページ、2026年4月時点。最新情報は公式サイトでご確認ください。)

SBI証券の「ゼロ革命」・楽天証券の「ゼロコース」のような現物手数料完全無料の仕組みはありません。現物買いのたびに上記手数料がかかる点が、他の主要ネット証券と異なる点です。

貸株料の計算例

貸株料 = 建玉金額 × 1.90% ÷ 365 × 保有日数
建玉金額 5日保有 10日保有 20日保有
10万円 約26円 約52円 約104円
30万円 約78円 約156円 約312円
50万円 約130円 約260円 約521円
100万円 約260円 約521円 約1,041円

SBI証券との比較(建玉100万円・現物手数料含む)

SBI証券のゼロ革命は現物手数料0円・一般信用(短期)貸株料は年率3.9%です(参考値)。SMBC日興証券は現物手数料880円がかかり、かつ貸株料が1.90%となっています。

保有日数 SMBC日興(貸株料+現物880円) SBI(貸株料のみ・現物0円)
5日 約260円+880円=約1,140円 約534円
10日 約521円+880円=約1,401円 約1,068円
15日 約781円+880円=約1,661円 約1,603円
20日 約1,041円+880円=約1,921円 約2,137円

権利付最終日の直前(5日以内)はSBI証券の方が安く、15〜20日前から在庫確保した場合はSMBC日興証券の方がコストを抑えられる傾向があります。いずれも参考値のため、実際のコストは各社の最新貸株料でご確認ください。

(SBI証券の貸株料率は参考値です。最新の貸株料率はSBI証券の公式サイトでご確認ください。)

クロスコスト計算ツール

権利確定日・株価・株数を入力すると、貸株料・手数料の合計を確認できます。

■ 必要資金(売買資金の目安)

項目 計算式 金額
現物買い
信用売り保証金(30%)
合計(目安)

■ クロス取引コスト(貸株料+手数料)

証券会社
株価(円)
株数
保有日数(日)
実質コスト ---

配当を実施している銘柄は、上記コストに加えて配当落調整金が発生する場合があります。詳しくはクロス取引のコスト計算方法(貸株料・手数料・配当落調整金)をご参照ください。


リスクと注意点

1. 逆日歩(ぎゃくひぶ)

一般信用売りを使っている場合、逆日歩は原則として発生しません。 逆日歩(ぎゃくひぶ)は制度信用取引を使った場合に発生するコストで、状況によっては優待金額を大幅に上回ることがあります。SMBC日興証券でクロス取引を行う際は、注文時に「一般信用」を選択していることを必ず確認してください。

2. 配当落調整金

配当を実施している銘柄をクロス取引で保有した場合、信用売り側から「配当落調整金」が差し引かれます。現物側で受け取る配当金と配当落調整金は金額が対応していますが、税率の扱いが異なるため、所得区分によっては実質的な手取りに差が生じる場合があります。

3. 約定不成立(片約定)

現物買いと一般信用売りの片方だけが約定した場合、意図しない持ち高が生まれます。特に小型銘柄や出来高の少ない銘柄では注意が必要です。発注後は速やかに約定状況を確認し、片方が約定していない場合は即座に反対売買で解消してください。

4. 在庫切れ

人気銘柄は権利付最終日の数週間前から在庫が枯渇するケースがあります。在庫がゼロになった後は一般信用での新規売り建てができません。SMBC日興証券だけでなく複数の証券会社で在庫確認を行い、確保できる証券会社で発注することを推奨します。

5. 最低取引株数の制約

銘柄によって最低単元株数が異なります(通常は100株単位)。不動産・インフラ系などで1,000株単位の銘柄も存在します。最低取引株数が多い銘柄は、クロス取引に必要な資金と貸株料が大きくなる点に注意してください。


よくある質問

Q. 総合コースのままでもクロス取引できますか?

A. クロス取引の実行自体は可能ですが、総合コースでは信用取引の手数料体系がダイレクトコースと異なります。ダイレクトコースに変更することで信用取引手数料を0円にできます。コース変更の手続きはSMBC日興証券の公式サイトまたはコールセンターにお問い合わせください。

Q. SMBC日興証券の一般信用は「短期」と「無期限」のどちらですか?

A. SMBC日興証券の一般信用は短期型が中心です。返済期限の詳細や取扱銘柄の状況は公式サイトでご確認ください。なお、三菱UFJ eスマート証券では無期限一般信用の取り扱いがあり、早期確保が必要な人気銘柄での活用も選択肢のひとつです。

Q. 一般信用在庫はいつ補充されますか?

A. SMBC日興証券の在庫補充タイミングは公式には公表されていません。在庫状況は日中でも変動するため、こまめなチェックが必要です。SBI証券では早朝(19:00頃の補充後)が狙い目とされています。複数社で在庫を確認しながら、取れる証券会社で発注する運用が有効です。

Q. NISA口座でもクロス取引できますか?

A. できません。クロス取引は信用取引を含むため、NISA口座(成長投資枠・つみたて投資枠)では利用できません。特定口座または一般口座での実施が必要です。

Q. 現渡しはいつまでに行う必要がありますか?

A. 一般的には権利落ち日(または翌営業日)に現渡しを行います。具体的な受付期限はSMBC日興証券の口座管理画面または公式サイトで確認してください。期限を過ぎると強制決済(反対売買)になる場合があります。


まとめ

SMBC日興証券のダイレクトコースは、信用取引手数料0円・一般信用売方の貸株料年率1.90%・現渡し手数料0円という体系で、クロス取引のコストをシンプルに計算できます。現物買付手数料は約定金額に応じてかかりますが、信用売りに関するコストが0円なのでトータルでの費用把握がしやすい構成です。

在庫を権利付最終日の15〜20日前に確保できる場合は、現物手数料無料かつ貸株料の高い証券会社と比較してトントンになることがあります。一方、権利直前の5〜10日程度で在庫が取れる場合は、現物手数料無料の証券会社の方がコストを抑えられるケースが多くなります。

一般信用の取扱銘柄数はSBI証券・楽天証券と比べてやや限定される傾向があるため、メイン口座の証券会社で在庫が取れない場合の補完として活用するといった使い分けが現実的です。

クロス取引を始める場合は、信用取引口座の開設審査に数営業日かかる点を踏まえて、早めに準備を進めることをお勧めします。

クロス取引の基礎知識についてはクロス取引とは?株主優待を低コストで取得する仕組みを初心者向けに解説を、一般信用と制度信用の違いについては一般信用と制度信用の違い|クロス取引で使うべきはどっち?を、楽天証券との比較については楽天証券のクロス取引入門|一般信用の手順と在庫確認をあわせてご覧ください。


投資判断は読者自身の責任で行ってください。本記事は特定の銘柄の購入を推奨するものではありません。

【出典・参考】
– SMBC日興証券 日興イージートレード信用取引手数料ページ: https://www.smbcnikko.co.jp/products/stock/margin/online/index.html
– SMBC日興証券 ダイレクトコース手数料ページ: https://www.smbcnikko.co.jp/service/course/direct/
– 本記事の情報は2026年5月29日時点のものです。最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。

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